株式会社呉竹は2018年10月末に「水書すいしょ筆ぺんで書く練習セット」3種および「水書すいしょ筆ぺん」3種を発売いたします。全国の文具店、量販店でお求めいただけます。

小学校学習指導要領の改定に伴い、2020 年より小学1,2 年生の書写の授業に「水書用筆すいしょようひつを使用した運筆指導」が取り入れられます。子供たちの運筆能力の向上につながる用具として、「水書用紙」および「水書筆ぺん」をご用意しました。

小学校教育指導要領の改訂について

※詳しくは、【解説】小学校教育指導要領の改訂について を参照ください。

小学校学習指導要領の改定に伴い、2020 年より小学1、2 年生の書写の授業に「水書用筆すいしょようひつを使用した運筆指導」が取り入れられます。いままでは2年生までは硬筆のみで3年生から書道液を用いた毛筆の授業がありましたが、この改定により1、2学年でも水書用紙を用いた水での毛筆の授業が始まります。

水書用紙の原理

墨ではなく水を使うのはもちろん、小学校に入学したての1、2年生が集団教室で服や手を汚さず授業を行い、書道用品を適切に扱うのは難しいためです。水で書くので汚れず、乾くとまた練習することが出来る「水書用紙」によって1、2年生からの毛筆の指導は可能となりました。

「水書用紙」は、紙の表面に特殊な加工がされています。表面の層は、細かい凹凸があり、乾いた状態では、凹凸が光を反射して白っぽく見えます(この状態が半紙の色になります)。そこに、水で文字を書くと、濡れた部分は光を透過します。ですので、下地の色がそのまま透けて見えるようになります。下地の色が透けて見えた部分が、文字の部分になります。そして、水が乾くと白っぽい表面に戻り、1000回程度ならば繰り返しお使いいただけます。(特殊な加工をしておりますが、ベースの素材は紙ですので何度も使用するうちにどうしても紙が水分を吸ってふやけてしまったり、表面の加工が劣化してしまったりします。そのため、呉竹では1000回程度を目安として設定しております。)

この説明を簡易な図で表現すると、下記の図のようになります。

「水書用筆(すいしょようひつ)等」=「水書筆ぺん」の理由

指導要綱には「水書用筆」とありましたが、呉竹が提案するのは筆ではなく、水書筆ぺんです。

小筆のような筆でも、もちろん練習することは可能です。ですが、現実的に1,2年生の集団授業において筆に水をつけるコップを置きながら授業をすることは、ひっくり返してしまうことを考えると難しいでしょう。その点、水書筆ぺんは本体に水が入っているのでひっくり返す心配はありません。また、筆はキャップがないため筆巻が必要で、そのままランドセルに放り込んで筆先を痛めてしまうおそれもありますが、水筆ぺんはキャップが閉まるため安心して、そのままお道具箱や筆箱にしまうこともできます。

水書(すいしょ)筆ぺんと水筆(みずふで)ぺんの違い

呉竹にはもともと、「呉竹フィス水筆みずふでぺん 大・中・小」という水彩画の彩色用の水筆ぺんがあります。この「呉竹フィス水筆ぺん」と「水書筆ぺん」の大きな違いは2点あります。

↓「呉竹フィス水筆ぺん 中」

↓「水書筆ぺん 中字」

1.穂先のコシ

彩色用である「呉竹フィス水筆ぺん」は、広い範囲に色を塗り広げるため比較的柔らかな穂先になっている一方、今回発売の「水書筆ぺん」は筆になれていない小学1、2年生のお子様でも扱いやすい、コシのある硬めの穂先になっています。

↓「呉竹フィス水筆ぺん 中」

↓「水書筆ぺん 中字」

※同じ荷重をかけた時の穂先のしなり方を比べた画像です。水書筆ぺんのほうがコシがあるため、しなり方が少ない。

2018年8月7日(火)、8日(水)に行われた文具紙製品見本市 文紙MESSE2018(於:マイドームおおさか)において、「呉竹フィス水筆ぺん」と「水書筆ぺん」、どちらが書きやすいか4歳~小学6年生までの男女304名に実際に書いてもらい、アンケートを取りました。結果は以下の通りです。

小学校2年生以下のお子様に関しては、回答者数も少ないために有意な差はありませんでしたが、3年生以上のお子様に関してはすべての学年、性別において有意な差が現れます。比較的筆に慣れていないお子様においては穂先が硬い方が書きやすいと感じる傾向があります。一方、呉竹フィス水筆ぺんのほうが良いという子の意見の中には、「普段使っている獣毛の筆のように柔らかったため書きやすかった」という意見がありました。書道を習うなどして筆に慣れたお子様には、「呉竹フィス水筆ぺん」をご使用いただいてもよいかもしれません。

2.水の入れ方

彩色用である「呉竹フィス水筆ぺん」は水を入れる口に栓がついており、スポイトのように水を吸い上げることで水を入れていました。しかし、この方法だと握力の弱い子供には難しく、また、何回も押して入れなければならなかったため時間もかかっていました。しかし、「水書筆ぺん」は栓がついていないので蛇口から注げばすぐに入りますし、バケツから汲むように入れれば一気に何本も入れることが出来ます。親御さんや先生方が子供たちの代わりに複数の水書筆ぺんに水を入れるような場面も手間取らないでしょう。

呉竹の「水書筆ぺん」、「水書筆ぺんで書く練習セット」のオススメポイント

1.水書用紙のサイズ

水書用紙のサイズは小学校で使っているノートと同じB5版。印刷されているマス目も小学1、2年生の国語の授業でもっともポピュラーに使われる8×6マスノートと合わせています。硬筆で文字を練習するときと全く同じ大きさで練習できるので、より「とめ、はね、はらい」の感覚が身につくことでしょう。

2.バリエーション豊かな穂先の太さ

セットにはいっている水書筆ぺんは中字ですが、中字だけでなく極細と太字も単品でお買い求めいただけます。お子様のお好みや指導の仕方に合わせてお選びいただけます。

3.チャック袋付きで持ち運びも便利!

セットには、水書用紙と水書筆ぺんを一緒に入れて持ち運べるチャック袋入り。水書用紙と水筆ぺんがばらばらになって無くしてしまう心配もありません。

商品情報

水書筆ぺんで書く練習セット

水で書くので汚れず、乾くとまた練習できる水書用紙と、水書筆ぺん中字のセットです。

「すいしょ練習セット」は、8×6マスノートと同じマスの大きさのマス目入り練習用紙が2枚入っています。また、なぞり書きして練習していただける「ひらがな練習セット」と「カタカナ練習セット」もご用意しております。こちらにもマス目入りの練習用紙が1枚入っています。サイズはB5版で、小学校で使用されている教科書と同じサイズ。水書用紙は約1000 回程度繰り返し乾かして練習することができます。何度も何度も書くことで正しい筆の運び方、文字の書き方が身につくことにつながります。

水書筆ぺんで書くすいしょ練習セット

本体価格:1,000 円(税抜)

水書筆ぺんで書くひらがな練習セット

本体価格:1,000 円(税抜)

水書筆ぺんで書くカタカナ練習セット

本体価格:1,000 円(税抜)

水書筆ぺん

水書用紙専用の水書筆ぺんです。「とめ・はね・はらい」がしやすいようコシのある穂先で、水入れ部分は水道から直接水を入れられるので扱いも簡単。水を入れるコップを用意する必要がないので準備・後片付けも手間いらずです。また、キャップ式でコンパクトなので持ち運びやすいです。

水書筆ぺん 中字/セリース

本体価格:400 円(税抜)

水書筆ぺん 極細/セリース

本体価格:300 円(税抜)

水書筆ぺん 太字/セリース

本体価格:500 円(税抜)

※水書筆ぺんにつきましては、学納メーカー様向けにバラ仕様での納品も承ります。受注生産となりますので詳しくは弊社営業担当までお問い合わせください。

※新製品情報に掲載されている内容は発表時点でのものであり、最新の情報と異なる場合があります。

【解説】小学校教育指導要領の改訂について

2017年(平成29年)3月、小学校学習指導要領が改定・告示されました。この学習指導要綱は2020年から教育現場にて実施されることとなります。小学校学習指導要領の比較対照表(※注1) を見ると、小学1,2年生の書写において、現在施行されている2008年(平成20年)告示に対し、「点画の書き方や文字の形に注意しながら、筆順に従って丁寧に書くこと。」という一文が追加されています。この一文が追加されたことにより指導内容がどう変わるかというと、小学校学習指導要領解説(※注2)によれば、『「点画の書き方や文字の形に注意しながら」書くことの指導について,適切に運筆する能力の向上につながるよう,指導を工夫することを示している。水書用筆等を使用した運筆指導を取り入れるなど,早い段階から硬筆書写の能力を高めるための関連的な指導を工夫することが望ましい。』とあります。

この策定により、いままで鉛筆を用いた硬筆の授業のみであった1,2年生の書写の授業に、「水書での毛筆の授業」が取り入れられることとなりました。

古くは中国より日本へともたらされた「漢字」。日本の文化の中において「ひらがな」や「カタカナ」に変容していくその時代、筆記に使われていたのは毛筆でした。ひらがなも、カタカナもその基礎は毛筆に拠ります。この「水書での毛筆の授業」の目的は、いままで硬筆のみであった書写の授業にプラスして、「とめ、はね、はらい」という日本の文字の基礎を、毛筆によってつかむことで正しい文字の書き方、運筆を得ようというものです。つまり、単なる「毛筆の練習」というよりは、「正しい文字を書けるようになるための最適の手段は毛筆による練習である」ために、低学年より毛筆の授業を行う、ということなのです。

※注1 小学校学習指導要領 比較対照表とは

2008年(平成20年)告示の小学校学習指導要領と比較する形で、2017年(平成29年)告示の改訂版において新たに盛り込まれた内容や記述の変更を確認できる表。文部科学省サイト内にて公開される。

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/04/24/1384661_4_1_1.pdf

※注2 小学校学習指導要領解説とは

大要的な基準である小学校学習指導要領の意味や解釈の詳細を説明するために文部科学省が作成するもの。文部科学省サイト内にて公開される。

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2018/09/03/1387017_2_1.pdf